横綱昇進条件について

 

大相撲で、大関が優勝した場合に必ず話題になるのは、「次の場所、何勝で横綱に昇進できるか?」ですね。その時、必ず、「12勝」「13勝」「14勝」「全勝」と、人それぞれ違う意見が出ます。相撲協会側も、具体的な数字は発表せず、その時の状況等で決めることがあります。それは、「優勝、または、それに準ずる成績」という曖昧な内規に問題があります。また、過去にいろいろな前例があったということにも、問題があります。例えば、貴乃花関は、14勝(優勝)の翌場所に13勝(決定戦負け)で横綱に昇進していませんし、柏戸関は、10勝→11勝→12勝(昇進前の3場所で優勝無しの33勝)で横綱に昇進しています。このような前例があっては、人それぞれ違う意見が出るのも仕方がありません。

現在の内規では、10勝や11勝でも2場所連続優勝であれば昇進できると考える人も居るかもしれません。この際、内規を改定し、具体的な数字も定めてみてはどうでしょう?では、ぼくの改定案を書きます。

 

第1審査 昇進前3場所の合計が36勝以上。
第1審査をクリアの場合、第2審査に進む。
第2審査 昇進前2場所の合計が26勝以上で優勝2回。もしくは、昇進前2場所の合計が27勝以上で優勝・準優勝各1回ずつ。(12勝&15勝の場合、及び、3場所前が負け越しの場合は、どちらも優勝であること。)11勝以下では、優勝でも対象外。
第1・第2審査をクリアの場合、第3審査に進む。
第3審査 昇進直前の場所は、必ず13勝以上。12勝では、優勝でも不可。
第1・第2・第3審査をクリアの場合、横綱昇進決定。
敗者復活審査 昇進前3場所の合計が40勝以上で、昇進前2場所の合計が27勝以上で、直前が14勝以上であれば、準優勝で可。

いくつか、例を挙げてみます。

昇進前3場所の成績 2場所前&直前の詳細
3場所前 2場所前 直前
6勝9敗 15戦全勝 15戦全勝 優勝2回。
7勝8敗 15戦全勝 14勝1敗 逆順も可。優勝2回。
8勝7敗 14勝1敗 14勝1敗 優勝1回。準優勝1回。
8勝7敗 15戦全勝 13勝2敗 逆順も可。優勝1回。準優勝1回。
9勝6敗 14勝1敗 13勝2敗 逆順も可。優勝1回。準優勝1回。
9勝6敗 12勝3敗 15戦全勝 逆順は不可。優勝2回。
10勝5敗 13勝2敗 13勝2敗 優勝2回。
10勝5敗 15戦全勝 15戦全勝 準優勝2回。 15戦全勝でも、
決定戦で敗れれば
優勝ではありません。
11勝4敗 15戦全勝 14勝1敗 逆順も可。準優勝2回。
12勝3敗 14勝1敗 14勝1敗 準優勝2回。
13勝2敗 13勝2敗 14勝1敗 逆順は不可。準優勝2回。

 

このように、具体的な数字をきちんと定めれば、横綱昇進条件がはっきりして、もめることも無くなるでしょう。

横綱審議委員会の内規を見直してほしいものです。

 

こちらに書いたものは、あくまでぼくの構想であり、実際の内規とは異なります。


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