下電廃線跡地巡りの件で

ラジオ番組に出演

 

1996年の年末に、山陽放送(岡山にある放送局)の「ナイス・モーニング」というラジオ番組で、「体にいい話、わたしのこの1年」というテーマで投稿を募集していました。ぼくは、「長距離を歩くことは、間違い無く体にいいことだ」と思い、番組に手紙を書きました。このページで紹介した写真も同封して送ると、12月27日に山陽放送のスタッフの方から、「あなたの投稿が採用になったので、30日の放送に電話で出演してほしい」という電話がありました。その頃、廃線跡地巡りのことをほめてくれる人はなかなか居なかったし、他の番組に投稿してもボツになるばかりだったので、その電話がかかってきた時は大喜びしました。早速、仲のいい友人に電話をかけ、「30日の『ナイス・モーニング』を是非聴いてほしい」と言っておきました。

当日、ぼくの出番は午前9時20分頃でしたが、番組開始の午前6時30分から、自分の部屋で心の準備をして待っていました。予定の時間の数分前に、山陽放送から電話がかかり、スタジオの電話に接続されました。そして、ついに本番が始まりました。慣れないラジオ出演なので、とても緊張しました。でも、森くに江アナウンサーの優しい語りかけが、ぼくの緊張をほぐしてくれました。そのコーナーの本題は「体にいい話」だったのに、その本題よりも、下電廃線跡地の素晴らしさを語り合ってしまいました。ラジオ出演は7〜8分ほどでしたが、大好きな森くに江アナウンサーと楽しく話ができて、嬉しかったです。

その日、ぼくの出演が終わったあともラジオを聴き続けていましたが、リスナーのひとりから届いた「先程の下津井電鉄の話、とても懐かしかった。……」と色々と下電にまつわる想い出が書かれたFAXが紹介されていました。そして、その翌日、東下津井駅跡地付近の廃線跡地を、リュックサックを背負った二人連れの男性が歩いていました。もしかして、その人たちは、前日のラジオを聴いて歩く決心がついたのでしょうか?それとも、単なる偶然だったのでしょうか?それ以来、ぼくは、「廃線跡地巡り」という趣味に自信が持てるようになりました。

翌年の山陽放送のラジオまつりで、森くに江アナウンサーと逢い、ぼくが「こんにちは。下津井電鉄の廃線跡地を歩く者です」と挨拶すると、森くに江アナウンサーは、すぐに分かってくれました。そして、「あの時は、ありがとうございました」と、ラジオ出演の礼まで言ってくれました。それ以来、森くに江アナウンサーとは直接逢っていないのですが、ラジオまつりの写真やプレゼントを送ってあげた時は、必ず礼の葉書を送ってくれます。

森くに江アナウンサーも、「わたしも機会があれば、下電の廃線跡地を少しずつ歩いてみたい」と言っていました。みなさんも、近所に廃線跡地がありましたら、是非歩いてみて、感想を聞かせてください。


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